謹んで新春のお慶びを申し上げます。
昨年は、在宅勤務などが当たり前になりつつも、通勤途中の何気ない景色に季節を感じたり、対面のコミュニケーションの重要性を実感するなど、オフラインだからこそ感じられる、暮らしの中の小さな「気づき」に、わたしたちが今まで以上に敏感になった一年でした。
parkERsの一年を振り返ると、「世界一の花屋」を目指して、会社のルーツである青山に移転オープンした過去最大規模となる「青山フラワーマーケット 南青山本店」では、コンセプトに「with Nature」を掲げ、まるで大自然の中に花屋があるような空間づくりをお届けできるよう、新しいことに果敢にチャレンジしました。
素材の使い方を探る中で、オフィスの床材として約3年間使用した間伐材のウッドチップを、東京都の檜原村の森に還しに行きました。もともと育っていた場所に戻り、これからは森の歩道の舗装として、新たな役割を担っていきます。parkERsが考える「循環」をデザインできた一つの例でした。
約4年前から参加している100年後の森をつくる植樹の活動では、お客さまやスタッフの家族も巻き込みながら、少し遠ざかってしまったように感じる“人と自然のつながり”を縮めるために、毎月森での活動に励み、多くの気づきが生まれました。
公園のここちよさをデザインに活かすわたしたちの空間づくりやフィロソフィー、その想いを具現化したオリジナルプロダクトに、あたたかい反響をいただく中、講演会や取材のお声がけも多くいただき、これまで以上に多くの方と出会う機会をいただきました。
そんな中、昨年出会った多くのクライアントが探っていたのは、オンラインとオフラインのバランスでした。その最適なバランスの中で「花や緑がどのように機能するのか?」そんな問いをたくさん投げかけられました。
これまでの空間デザインでは、花や緑を用いることで生まれる華やかな「意匠性」にフォーカスがあたってきましたが、さまざまな社会状況の変化を受けて、より一層、快適さや心地よさといった「付加価値」が広く求められていくと実感しました。
parkERsが提案し続けてきた「日常に公園のここちよさを。」というコンセプトは、これから先の環境づくりにおいて、重要なキーワードになるのではないでしょうか。
parkERsは、2023年7月で、やっと設立10周年を迎えます。世の中が変化し続ける中で取捨選択されていく空間のあり方を、わたしたちも再構築しながら、parkERsにしかできないワクワクするアイデアで、一人でも多くの人々に花や緑のある豊かな時間と空間を届けていきたいと思います。
本年もよろしくお願い致します。
2023年1月吉日 parkERs一同