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WORKS事例紹介

「Enjoy ! 花とあそぶ」
ぐんまフラワーパーク リブランディング方針策定業務からリニューアル関連基本・実施設計業務

Gunma Flower Park

花とあそべる施設へリニューアル
知的好奇心を育む体験型施設へ

2025年春にリニューアルオープンを予定している「ぐんまフラワーパーク」(群⾺県前橋市)。parkERsはリブランディングから、ランドスケープと建築に関わる基本計画・基本設計・実施設計を手掛けました。
魅力向上計画の策定を担い、2021年のリニューアルオープン以降 (一財)石岡市産業文化事業団と運営を行う「いばらきフラワーパーク」(茨城県石岡市)に続き、第二弾となります。

リニューアルするフラワーパークのコンセプトは「Enjoy! 花とあそぶ」。既存施設の特徴・魅力を活かしながら、弊社ならではの視点で、四季折々の多様な植物との触れあい、気づき、過ごし方を提供できる環境を計画しました。また花畑やアスレチックでの遊びを通して、地域に根付く植物や文化についても知ることができる学びのある体験をお届けします。

現在弊社は2024年4月から指定管理者として運営を受託し、リニューアルオープンに向けて準備も進めています。

DATA
弊社の業務内容:
・ぐんまフラワーパーク リブランディング方針策定業務
・ぐんまフラワーパーク リニューアル基本計画策定業務
・ぐんまフラワーパーク リニューアル関連基本設計業務
・ぐんまフラワーパーク リニューアル関連実施設計業務

 

エントランスは既存の建築を残しながら、外壁等を左官仕上げとし土のさまざまな表情が感じられる仕様に。屋根にはツタを這わせる計画とし、人工的な建築を植物が覆っていくことで、自然に還っていくようなプリミティブな表現をほどこしました。

 

赤城山の裾野に位置するぐんまフラワーパークらしさを表現する手法として、裾野の断層を思わせるアプローチ空間を設けました。閉じられた道を抜けた先に、ダイナミックな花畑が広がる構成とし感動的な花畑との出会いを演出します。

 

エントランスを抜けた先に広がるメインガーデン。インパクトが生まれる地形と動線づくりとして、平坦だった土地に起伏やうねりを設けリニューアル。歩みを進めるワクワク感と、花畑に包まれる没入感を生み出します。
また花畑の中には至るところにファニチャーを配置し、四季折々の花々に包まれて過ごすことのできる居場所づくりを行いました。起伏の高い丘の部分にはデッキテラスを設けて花を見下ろす目線で楽しめたり、地形が低いところではより花に埋もれて過ごす体験があるなど、花との位置関係が変化しさまざまな表情を楽しむことができます。

 

バラ・アジサイ・クレマチスから成る3種のシグネチャーフラワーを中心に、季節によって色の変化を楽しめるよう、1年草のほか開花時期の長い多年草などで構成。土壌改良を行うとともに、花摘み体験をはじめとしたワークショップなどのソフトコンテンツにも展開が可能な多様性のある花畑とすることを目的に、エリアごとに色のまとまり・グラデーション・ブーケに束ねた際の組み合わせが美しくなるような植栽計画を行いました。
いつ訪れてもその時々の魅力が感じられるだけでなく、ブーケづくりが初めての方でも、散策しながら一本、また一本と摘み、思い思いに束ねていけば、フローリストがセレクトしたような色彩のオリジナルブーケをつくることができます。

 

メインガーデンの中央にそびえるツインタワー。何度でも訪れてほしいという思いから、来るたびに姿形が変わる“育ちゆく建築物”として、植物が建物を這っていくようなつくりとしました。エントランスからツインタワーへと続くパーゴラにもクレマチスや蔓性アジサイ、ジャスミンなどを植え、パーゴラを包み込んでいく計画となっています。

既存の建築へのメンテナンス性を考慮し、建築と植物の間に隙間を設けるためのフレーム構造を施しました。この構造は群馬で盛んな蚕糸業をヒントに、織り機の構造をモチーフとしており、シルク糸に見立てたワイヤーが立体的に張り巡らされるようなデザインとなっています。これにより蔓性の植物がワイヤーを覆うように緩やかに伸びていき、ぐんぐん育っていきます。

 

カフェとアクティビティスタジオの2つの機能を持つ「FLOWER HALL」。

直径5mの大きなシャンデリアからは、エスキナンサスなどの植物がツルを伸ばし、お茶をしながら木漏れ日の下で過ごす心地よい時間をお過ごしいただけます。壁面上部のミラータイルは少しずつ角度を変えて植物の姿を映し込み、空間全体に緑の印象を拡張させます。

水音が心地よく響く水盤のディスプレイは可動式。ゆらぎが美しい水面には、園内で採れた新鮮な花をいけられるつくりになっており、自然に咲く姿とはまた違う魅力を表現できるスペースとしました。

 

アクティビティスタジオのカウンターには蒸留器とドライフラワーの製造ルームを設置。温室のようなガラス張りの空間には、除湿機能が備わっており、上部のグリッドに吊るした生花をドライフラワーにする過程を見ることができます。その様はまるで花で構成された屋根が浮かんでいるよう。

 

洞窟のようにこもれるスペースが印象的な2階の室内と花畑にのぞむテラス席には、コンセントも備わっており、ワーケーションやリモートワークの場としてもご利用いただけるのが特徴です。

 

園内で一番大きな池がある「MINAMO TERRACE」。レストランやショッピング施設の機能が備わっています。

レストランで群馬の旬の食材を楽しみながら、季節とともに移り変わる宿根草・多年草のナチュラルガーデンを眺めることができ、屋内にいても花々を身近に感じられる環境としました。

またデッキテラスにもファニチャーを配置し、水のゆらぎや花々に包まれる時間を演出するとともに、焚き火サークルも設け炎と水のコントラストで、夕刻の池周りの風景をロマンチックに演出する想定としました。

 

レストラン内観。印象的なトンネルは、建築家ブルーノ・タウトの指導のもと群馬県で育まれた伝統工芸である「竹皮編み」で手編みされたもの。季節の花を飾ることができる花籠としての機能と、池の水面に向かってくぐり抜ける通路の役割を担います。群馬県の代表的な手仕事でありながら、現在この技術を扱う工芸作家は県内に一人という現状を受け、実物を多くの方に見て、触れて、体感いただきたいという想いからデザインしました。未来につながる交流のきっかけとなることを目指しています。

 

レストランに隣接する多目的ホールは、レンタルスペースとしても利用できるよう仕切られた空間に。群馬県内の古材を壁の表層材として採用し、レストラン空間と差別化。木が経験した時間の濃度で、印象に変化をつけました。シェードランプも、竹皮編みで一点一点丁寧に仕上げていただいたものを採用しています。

 

テイクアウト用の軽食・ドリンクの販売や、花を楽しむ日常を後押ししてくれる雑貨類を扱うショッピングエリア。

内装には、群馬県内のコンクリート工事で発生し廃棄されるコンクリート試験体や、解体工事で発生した古材を什器として再利用することで、地域で発生した廃棄物のアップサイクルに寄与します。

また富岡製糸場などの歴史的建造物にも使われている赤煉瓦でカフェエリアの壁を構成したり、蚕が繭を作るときに最初に吐く糸・きびそ絹糸を、ショッピングエリアの窓際を覆う素材として導入するなど、土地とのつながりを意識した素材使いで群馬の特徴を表現しました。

 

プレイガーデンでは子供たちがのびのびと遊べる環境を整えつつ、遊びながら自然と植物について知るきっかけを生み出すことを目的に、原っぱの一区画にネット遊具を設置。腰掛けたり寝転がったりして、草花の絨毯の上で遊んでいるうちに、植物をまじまじと眺めたり自然な香りに気付いたりして距離が縮まる体験をお届けします。

 

ローラー式の長いすべり台の周りにも、季節ごとに様々な表情が生まれる植栽計画をほどこし、豊かな花々の中を軽快にすべり落ちていく、フラワーパークならではの好奇心をくすぐる体験を。

 

観賞用として親しまれてきた温室は、屋外とは違う距離感やスケール感を活かして、花や緑をさまざまな角度で見たり、触ったり、没入して遊べる体験を提供する温室アスレチックへとリニューアル。知的好奇心を刺激することで学びの姿勢を育てます。

まるで蜘蛛の巣のような滞在型のネット系アスレチック。ドーナツ状のネットの中央には大きなガジュマルが育っており、その周りを回遊するようにネットが張り巡らされています。虫の目線になり植物に近い距離感で遊びながら、多様な形状に気づいたり香りに触れたりすることで、虫の気持ちを体感し自然とのふれあいや学びが深まることを目指しました。

 

蜘蛛の巣のアスレチックよりさらに視点を1.5メートル上げた、浮動する回遊型のフォレスト系アスレチック。鳥の目線で羽ばたいているように、巣から巣へ巨大植物の間を飛び交うように遊ぶ施設です。ネットトンネルや吊り橋、揺れる足場のブリッジ、ジップスライダーなど、水音が響くアマゾンのような空間で自然を俯瞰する鳥になった気持ちで飛び回り、思いっきり遊ぶことができます。

 

花摘み温室では、冬でも葉を落とさない冬アジサイやポピー、ガーベラ、ミモザなどの植物を植える計画とし、雨天時や冬季の花摘みにも対応。また温室内にファニチャーも設置し、ブーケづくりなどのアクティビティにも対応する仕様としました。

 

新たな発見のある花畑を目指す中で生まれた、野菜の花畑。キャベツやキュウリといった野菜やエディブルフラワーが咲くガーデン、カボチャの実をつけるグリーントンネルなど、慣れ親しんでいる野菜はどんな花をつけるのか、どう育つのか、「食べる」以外の見方を提供し、新たな一面を学ぶきっかけをつくります。

 

既存の日本庭園をいかした場づくりとして、古民家を模した甘味処には木製サッシを取り付け雨天時にも対応できるよう和食堂へリノベーション。晴れた日には全面開放し縁側に腰掛けたり、囲炉裏を囲んで食事ができたりと、昔ながらの日本のだんらんを体験できるような場づくりを行いました。

ディスプレイ台を設置し、赤城山の潜在植生種であるヤマモモジ、県木のクロマツ、県花のレンゲツツジなどの盆栽をセレクト。内装にも、蚕の糸でつくられたクロス、繭玉のようなペンダントライト、養蚕の小屋で使用される籠を意匠的に用いるなど、群馬ならではの文化を感じられるような仕上げに。

既存の豊かな庭園は最小限の改修にとどめ元々ある姿を活かしつつ、より体感度をあげる工夫として池にデッキテラスを新設し、眺めるだけではなく過ごすことができる庭園へとアップデート。また水鉢やパーゴラなどを設置し、花を水に浮かべて花手水を楽しんだり、夏には風鈴を飾り音色をお楽しみいただくなど、季節の風物詩や古くから根付く慣習を演出できる仕掛けとなっています。

 

現在弊社は2024年4月から指定管理者として運営を受託し、リニューアルオープンに向けて準備を進めています。リニューアルオープンをお楽しみに!

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