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WORKS事例紹介

立山連峰の情景が溶け込む新社屋
十全化学株式会社 本社社屋

JUZEN CHEMICAL CORPORATION New Headquarter

立山連峰の情景が溶け込む新社屋

十全化学株式会社(富山県富山市)の新社屋の計画にあたり、parkERsは株式会社キー・オペレーションと設計共同体を組織し、建築設計を実施しました。空間デザインの領域のみではなく、建築として全体のプロデュースに携わる初の取り組みとなりました。

富山の歴史や自然を背景に、コンセプトに設定したのは「風土の『シンカ』」。風景や植物が、そこで働く人たちを刺激し『深化』させ、働き方も『進化』させ、視点や考え方の『新化』につなげるようなオフィスを計画。富山の絶景である立山連峰と四季折々で多様な彩りを見せる緑の情景を最大限に活かした新社屋が完成しました。

またこの度、本プロジェクトが「グッドデザイン賞2024」を受賞いたしました。(2024年10月16日追記)

DATA
弊社の業務内容:インテリアデザイン、ランドスケープデザインの計画・設計・監理、植栽計画

 

区切りのない、オフィスと公園がシームレスに一体化した空間

 

社内外問わず人の交流が生まれ、地域と一緒に育っていく。そんな社屋となるように、業務・休憩・クラブ活動といった多目的に使用が可能で、社員のご家族や外部の方も集えるような場所として、開放的に過ごせる屋上テラスを設けました。植物は薬草としても用いられる種類をセレクトし、社員のみなさまに植物の植え付けを行っていただきました。

また隣接する富山市が管理する木場町公園の同時期の刷新を市に提案。老朽化なども見られた公園を、近隣住民の利用用途などについて協議を進めながらデザイン設計を行いました。地域における公園整備に新たな手法で貢献し、十全化学が地域とのより深い関係性を築く上での一端を担えるよう、自然を介して人が集まる居心地のよい空間になっています。

 

1階エントランスロビーには自然の手触りを感じるシンボリックな家具で、ギャラリー作品の一部のような、記憶に残る演出を施しました。富山の自然や文化、記憶の継承をテーマに、県産材の針葉樹を使用したベンチ、富山のガラス造形作家・小島有香子氏によるアート、自然に着生した苔から年月を感じる岩など、無機質な空間の中に有機的な要素を感じることができます。

 

軒先から内部へ連続する天井の木製ルーバーは、フィトンチッド効果*をはじめとする木材の持つ心身への効能により、室内の各スペースに用いられています。個々が集中できアイデアを深化できる「執務スペース」、社員の健康と社員間コミュニケーションを第一に考えた「社員食堂」など、木のあたたかみが空間を包み込みます。

*フィトンチッド効果:森林浴のようなストレスを抑制してくれるリラクゼーション効果が期待できるといわれています

 

ピクトグラムもデザインさせていただきました。フラスコなどの理化学ガラスをモチーフに、富山ガラスの素材感を彩った遊び心のあるトイレサイン計画に。また、洗練されたギャラリーのような雰囲気が漂う社屋に合うように、ノーベル化学賞受賞者など偉人の名前がつけられた会議室には、サインをさらに印象づけるために偉人の紹介パネルを美術館のキャプションのようなデザインにしています。いずれも医薬品業界ならではのユニークな演出を施しました。

 

 

プレスリリースはこちらから

「グッドデザイン賞2024」受賞ページはこちらから。

 

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